利用シーン・活用法

本施設の活用モデル、利用シーンを具体的に例示します。大きく整理すると、普通のコワーキングスペースを越えた下記のような利用が考えられます。

  • 「共同研究室」としての他者との交流・コラボ:個人研究室とは異なる「他者」いる場(カフェでと同様の「緊張感」を持ちながら自分の蔵書をおき、カフェや通常のコワーキングスペースとは違った研究者作業に特化し気兼ねなく使える場)
  • 神保町という地の利:付近には大学も多く、非常勤講師や他キャンパスに研究室を持つ教員の作業場所としても機能。また近隣大学の教員にとっては、大学内とは異なる環境でのカフェに変わる作業場所の提供。神保町古書店街での買い出しの際にも便利。都心部にあり、交通の要衝でもあり、多摩、神奈川、千葉、埼玉など各地のキャンパスに所属する研究者が集まるにも便利な場所です。
  • 特定機関によらない会員制施設:大学退官後に研究を続ける研究者の拠点、専任を持たない非常勤講師や在野研究者の作業スペースとして。さらに、助成金獲得をベースとした研究プロジェクトベースの活動が増加する中で、複数機関に所属する研究者が情報共有したり共同作業をする必要性が増加しているが、所属以外の施設利用は難しい。当施設であれば、フリーアドレスの作業スペース・打合せスペースと資料共有の場所を提供可能。都心部であり複数路線が利用可能で利便性も高いため、複数機関の研究者により構成される研究プロジェクトでの利用でも利便性が高い立地です。

 壁一面の本棚を用意し、そこには様々な研究書が並びます。運営会社所属の研究者によってセレクトされた蔵書に加え、会員も蔵書を置くことが可能です。自分が作業に使う書籍を本棚に置くだけでなく、他の利用者がそれを見て、新たな発見をするかもしれません。バラバラではなく、個々の研究分野のまとまりがありつつ、全体としては幅広い蔵書が構成されることを理想としており、図書館や大型書店よりも濃密な研究者にとっての書物との出会いの場、セレンディピティに満ちた場となることを目指しています。
  それらの本を手に取って読んだり、自分で持ってきた本を読む読書室として活用ください。机とワークチェアだけでなく、リラックスした読書に向くチェアも用意しています。

 大学では学科等の共同研究室などでの会話、交流がありました。ですが、環境変化により、大学でのインフォーマルな交流の機会も減少しているのではないかと思います。コワーキングスペースとして、個々人が作業をしつつも、ちょっとした雑談・会話を妨げるものではありません。ふとした会話から、研究のヒントが得られることもあるでしょう。また、当施設で知り合った研究者との共同研究への発展もあるかもしれません。当施設は、多様な研究者が集う場として、交流やコラボレーションの場として機能することを理想としています。

 会員が集まり、読書会や研究会を開催しても構いません。読書会という文化も、研究者が集う場がなくては成立しません。大学の研究室に代わり、様々な所属・専攻の研究者が集まる場で、読書会や研究会を行い、新たな知識の獲得、創発をしましょう。会員のみが参加する読書会やイベントは、会員間で自由に実施できます(ある程度の参加規模となる場合は事前申請をお願いします)。なお、月契約会員外の施設利用が発生する場合は、運営会社でイベント主催を行いますので、別項を参照ください。

 大学研究費から公的研究助成や企業による研究助成へ移行し、それ受けて複数大学の研究者が集まったグループの研究を行うことも増えてきました。大学を越えての交流が活発になる一方で、大学施設の学外者利用は厳しくなる傾向にあり、複数大学研究者の集まる研究グループでは、その会合やシンポジウム等の場に苦慮していることもあると思います。また、日常的に研究プロジェクトメンバーが作業をし、蔵書・資料を共有し、フランクに会話をする場も確保が難しいと思います。そのような状況を解消すべく、研究プロジェクトメンバーの施設利用を提案します。個々のメンバーが契約するよりも手頃な価格で、研究プロジェクトベースでの契約を行い、構成メンバーのコワーキング、資料共有(研究プロジェクト向け専用ロッカーを提供)、会議などの利用を可能とし、新たな研究の場としての機能を果たします。
  
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